東京ヤクルト販売株式会社 様

紙ベースの顧客応対履歴をCRM導入により一元管理 日次集計の廃止とペーパーレス化でプロフィットセンターに変換

コンタクトセンターにおいて、問い合わせ内容や顧客情報を紙やExcelの併用で管理しているケースは少なくない。紙ベースでの管理は検索性や共有性に乏しく、集計作業にも人手を要する。情報量の増加に伴い、業務負荷は増大する一方だ。今回紹介する事例では、CRMの導入によって紙ベースの管理体制を刷新し、情報の一元化と業務効率の大幅な改善を実現している。

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導入企業 会社概要

会社名:東京ヤクルト販売株式会社
設立:1957年7月
本社:東京都台東区台東2-19-9
事業内容:乳製品乳酸菌飲料及びはっ酵乳の販売、ジュース・清涼飲料等の販売、化粧品・医薬部外品の販売、美容施術に関する教室運営 他

1957年設立。ヤクルトグループの一員として、東京エリアにおける乳製品乳酸菌飲料をはじめとする各種飲料、化粧品、医薬部外品などの販売を手掛ける。
地域社会の「安全・安心」にも貢献すべく、自治体と協力した防犯活動や地域見守り活動、認知症サポーターの取り組みなど、販売事業にとどまらない社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

導入サービス コールセンターCRMクラウドサービス iXClouZ(アイエックスクラウズ)
導入部門/規模 お客さま相談センター/3~4名体制
適用業務 ・顧客(主に飲料宅配利用者)からの問い合わせ、配達依頼、クレーム等の対応
・本社および各事業所との情報連携
・帳票作成・出力・データ管理
システム構築前の
改善要望
・紙(相談カード)とExcelの併用による管理を脱却し、検索性のある仕組みに移行したい。
・顧客・本社・事業所の3方向から届く問い合わせ情報を一元管理したい。
・日次で発生する集計作業の負荷を軽減したい。
・FAXや紙の帳票に依存した業務フローを見直したい。
導入後の成果 ・紙ベース(相談カード)の管理が廃止され、顧客情報と応対履歴がCRMに一元化された。
・日次で約1時間を要していた集計作業が月次のバッチ処理に集約され、電話応対に専念できる時間が大幅に増加した。
・1案件あたり5~6枚発生していた紙帳票がゼロになり、保管スペースも不要になった。
・重大クレーム発生時に類似案件を即座に検索・提示できるようになり、経営層への報告精度が向上した。
・コストセンターとしての位置づけであった部署が、プロフィット化に転換した。

システム構築の背景と狙い

紙の相談カードとExcelに依存した管理体制からの脱却

東京ヤクルト販売株式会社様(以下、東京ヤクルト販売様)は、ヤクルトグループの一員として東京エリアにおける乳製品乳酸菌飲料の販売を手掛けている。飲料のほか化粧品や医薬部外品なども取り扱っており、事業領域は幅広い。同社のお客さま相談センターでは、飲料宅配の利用者を中心に、問い合わせや配達依頼、クレームなど1日あたり約50件の対応を行っている。

以前の管理体制は紙の相談カードとExcelの併用であった。問い合わせ内容は相談カードに手書きで記入し、並行してExcelにも入力する。過去の案件を調べるには、カードの束やExcelファイルの中から該当情報を手動で探す必要があった。1日約50件の問い合わせが積み重なると、1週間でもかなりの枚数になる。数日前の案件でも検索には時間を要し、月や年をまたぐ案件ではさらに困難を極めた。紙は保管スペースの確保のために数か月単位で処分せざるを得ず、Excelにも5~6年分のデータがあったものの、検索性が低く実用的とは言い難い状況であった。

また、担当者の記憶に頼る部分が大きく、顧客情報の共有も不十分で、名前の共有ができていない、過去の応対内容があいまいになるといった問題が常態化していた。更に、お客さま相談センターには、顧客からの直接の問い合わせだけでなく、本社経由や各事業所経由でも情報が届く。

3方向から届く情報を紙ベースで集約・管理することは、業務負荷の増大に直結していた。
特に本社経由のクレームは対応の難易度が高く、過去履歴の参照が不可欠であったが、紙の管理体制では迅速な対応が難しかった。こうした課題を解消するため、弊社のCRMクラウドサービス「iXClouZ(以下、アイエックスクラウズ)」の導入を決定した。

システム概要と選定理由

CRM特化の価格競争力とテスト環境が導入の後押しに

アイエックスクラウズは、本格的なコールセンター向けCRMパッケージである「inspirX(インスピーリ)」をベースとしたサブスクリプション型のCRMだ。CRMとしての基本機能を初期費用を抑制し、短期間で提供開始できる点が強みだ。

「CRMシステム」検索がきっかけ、CRM特化の製品として注目
東京ヤクルト販売様がアイエックスクラウズを知ったきっかけは、製品比較サイトであった。
比較した製品の中には、CTIとの組み合わせによる多機能な製品も並んでいたが、高額なものが多く、心理的なハードルが高かったとのことである。そんな中、CRMに特化し、シンプルな機能で比較的安価なアイエックスクラウズに関心を持ったという。

約1か月で形に、テスト環境がプレッシャーを緩和
東京ヤクルト販売様にとって、本格的な業務システムの導入は初めての経験であった。初めてのシステム導入では、担当者様の「ミスできない」というプレッシャーが非常に大きい。この点については、利用開始前にテスト環境が提供されたことが大きな安心材料になったとのことである。本番環境に影響を与えずに操作を試せるため、早い段階でシステムに慣れることができたようだ。導入作業は約1か月という短期間であったが、マニュアル作成なども含めると本格的な利用開始までは2か月程度を要した。

導入後の効果について

日次集計の廃止とペーパーレス化がもたらした業務変革

 導入後の効果としては以下5つを挙げていただいた。

1案件あたり複数枚の紙帳票がゼロに
導入前は、問い合わせ1件につき最大56枚の紙帳票を作成しつつ、FAXで各所に送付していた。保管用の控えを含めると相当な分量となり、保管スペースの確保にも苦慮していた。また、本社でも確認のために印刷を行っており、紙の消費量は組織全体で膨らんでいた。アイエックスクラウズ導入後は、これら紙帳票は不要になり、各事業所への情報連携もシステム上で完結するため、FAXの不達に関するトラブルも解消された。

日次集計が不要になり、月次でのバッチ処理に移行
導入前、お客さま相談センターでは問い合わせ内容の集計作業を日次で行っていた。クレームの内容(届かない、商品が違う、時間が違うなど)を項目別に分類し、社内共有および本社への報告用に集計する作業である。この作業には1日あたり約1時間を要しており、最低でも1名が集計作業に充てられることで、電話応対のリソースが圧迫されていた。アイエックスクラウズ導入後は、統計分析機能を活用することで集計作業を月次のバッチ処理に集約できるようになった。会議用に行っていた途中経過の集計も不要になり、電話応対に専念できる体制が整った。

コストセンターからプロフィット化へ
お客さま相談センターは直接的な収益を生む部門ではない。それだけに、業務改善によるプロフィット化が難しかった。しかしアイエックスクラウズの導入による集計作業の削減、ペーパーレス化、業務効率の向上は、初めて同部署が具体的なコスト削減効果を示す成果となった。現場アンケートでも、ペーパーレス化や業務の迅速化に対して好意的な反応が得られている。

類似案件の即時検索で経営層への報告精度が向上
重大なクレームが発生した際、過去の類似案件を即座に検索し、提示できるようになった点も大きな効果だ。ヤクルトレディが配達に利用する自転車関連のクレームが4月に集中するなど、季節性の傾向もデータとして可視化できるようになった。従来は担当者の経験と記憶に頼っていた分析を、データ主導で行える基盤が整いつつある。

役員への報告においても、紙ベースの回覧では「まとまりが悪く読みにくい」という課題があったが、データ化により一覧形式で整理された情報を提供できるようになり、報告の精度と閲読率が向上した。

セルフカスタマイズで組織変更や商品追加にも即応
アイエックスクラウズのセルフカスタマイズ機能は、東京ヤクルト販売様にとって特に利便性の高い機能のひとつだ。組織変更や商品の追加といった小規模な変更は四半期に一度程度の頻度で発生するが、その都度ベンダーに依頼することなく、自社で対応できる点が評価されている。

今後の展望

CTI連携による属人化解消を見据えた活用の深化

東京ヤクルト販売様では、現在のアイエックスクラウズの活用をさらに深めていく意向だ。将来的にはCTI連携による音声対応の効率化にも関心を持っている。また、現状では担当者の経験に依存する部分が残っており、属人化の解消に向けてシステムの習熟を進めていきたいとの考えだ。弊社としても、東京ヤクルト販売様の継続的な業務改善を支援していきたい。

アイエックスクラウズをベースとしたお客様サポートセンターシステムイメージ

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