会社設立にあたり、金融サービスを提供するためのコールセンター構築のミッションが発生。セキュリティ面やセンターでのパフォーマンス向上、証券業界への導入実績、システムだけではなく業務運用についても詳しいという弊社の特性が評価され、弊社の顧客対応履歴管理ソフトウェア「inspirX Communication (インスピーリコミュニケーション) 」を導入。
導入企業 会社概要
会社名:岡三オンライン証券株式会社
設立:2006年1月23日
本社:東京都中央区
業種:金融・保険・証券
グループ全体で高度で専門的な投資・運用サービスの創造をする岡三証券グループ。同グループの一員である岡三オンライン証券株式会社は、非対面での顧客サポートを充実させ「最高のサービスを提供するオンライン専業証券会社」として、日々お客様の資産運用を最大限にご支援しています。
導入サービス・製品 | 顧客対応履歴管理ソフトウェア inspirX Communication (インスピーリ コミュニケーション) |
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導入規模 | 非公開 |
適用業務 | コールセンターでの顧客サポート |
導入前の課題 |
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導入後の成果 |
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導入背景と狙い
会社設立からサービス開始までの期間にコールセンターを構築
岡三オンライン証券株式会社は2006年1月に会社を設立し、2007年のサービス提供に向けて金融サービスを提供するための環境整備を開始。事業の立ち上げと同時期にコールセンター構築のミッションが発生した。証券等の金融資産を扱うシビアな業種であるため、手厚い顧客のサポートができるコールセンターの存在は欠かせない。そのためには注文などWEB上で操作可能なオペレーションはその中で完結するようにし、コールセンターでは極力「顧客サポート・サービス」に専念するという方針を打ち出した。
そして、そのビジョンを実現させるコールセンターを構築するためのベンダーの選定基準を下記のように設定した。
- セキュリティ面で信頼が置ける
- コールセンターのパフォーマンスを高めるCRMソフトウェアである
- 証券業への納入実績がある
- システムだけでなく、コールセンターとしての業務・運用について詳しく、適切なアドバイスを受けられる
- コストパフォーマンスに優れている(費用対効果)
- 仕様変更が柔軟にでき、手厚いサポートが受けられる・・・など。
このような基準に適合したのがバーチャレクス・コンサルティングの顧客対応履歴管理ソフトウェア「inspirX Communication」だった。
同社はコールセンターのコンサルティングやオペレーションを担当する部署において証券会社の実績が多数あり、その現場では実際に「inspirX Communication」が使い込まれていた。業務のノウハウもさることながら、電話部分(unPBX)のシステムにおいても要望に沿った形で複数製品の提案を受けることができたため、採用を決定したという。
導入の経緯
厳しい現場の目で判断したCRM構築のためのソフトウェア
コールセンター業務において、重要な要素の一つとして「迅速なオペレーション」がある。生産性を向上してコストを抑制することはもちろん、顧客の目的を滞りなく解決することにより顧客満足度の向上を図るのが大きな目的だ。
同社では、コールセンターのオペレーターが使用するパソコンには、業務の性質から常に複数のソフトウェアが立ち上がっていることが必要とされていた。その為、選定するCRM構築のための顧客対応履歴管理ソフトウェアは、これら複数のソフトウェアの動作を邪魔することのない、軽いものでなければならなかった。更に基本的な顧客データの参照は画面の切り替えを行なうことなくスムーズに行なえることが求められ、既存の基幹システムとこれから導入する顧客対応履歴管理ソフトウェアとのデータ連携は必須事項であった。
また、同社では今後のサービスメニュー拡大に伴い、人員の増強を既に見込んでいた。早期に円滑なオペレーションを体得するためには、顧客対応のためのソフトウェアは極力簡単な研修を受けるだけで直感的に操作ができるものであることが重要なポイントであった。
システム概要
顧客特定機能と履歴表示で業務の効率化を実現
既存の基幹システムやunPBXと「inspirX Communication」を機能的に連携した結果、シームレスな画面操作を実現することができた。電話とメールの両方の問い合わせに対応しているが、こちらも一元管理できる。
「inspirX Communication」の画面で特に効果的と評価が高かったものとしては、
- 多様な属性毎に表示・検索ができるため、対応状況が一目で分かる
- 発信者番号(またはメールアドレス)と顧客データが連携しているため、すでに情報が登録されている顧客であれば、受電時(受信時)にどの顧客からの電話(メール)であるかが即座に特定できる
- 問合せ分類項目(商品・サービス)の追加変更が簡単にできる
同社はコールセンターの対応業務を「マニュアル対応の標準化が可能な業務(新規顧客対応)」と「顧客毎に対応方法が変化する業務(既存顧客対応)」に二分して業務効率化の仕組み作りに取り組んだ。前者は「inspirX Communication」の「FAQ機能」を活用して応対内容の均一化を図った。後者は「inspirX Communication」上に表示される過去の問合せ履歴・取引履歴を参照して顧客の状況に応じた柔軟な対応を心掛けるようにした。その結果、顧客のニーズに合わせた素早く的確な対応が可能となり業務効率が飛躍的に向上し、懸案事項だった放棄呼を軽減することが可能となった。
今後の展望
事業拡大とともに成長するコールセンターへ
「inspirX Communication」に蓄積してきた問合せ履歴を使い、顧客それぞれの特性や傾向を分析し『顧客分析に基づく対応品質の向上』を模索するとともに、問合せ内容を分析することにより問合せ種別を考慮したマルチサイト対応を実施する『問合せ分析に基づく対応生産性の向上』も目標のひとつとして掲げる。
2006年設立時より順調に取扱商品と顧客を増やし、着実に成長を遂げている同社。現在では2拠点のコールセンターを構え、日々顧客サービスの強化と業務の効率化を追求。事業拡大とともにコールセンターの規模拡大を目指していく。
『最高のサービスを提供するオンライン証券会社』として、システムの活用により岡三証券グループのノウハウを融合させ、顧客の資産運用を最大限にサポートする。